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2017/01号

城下町姫路を今に伝える旧寺町の風情

(五軒邸〜坂田町〜平野町)


漆喰塀が続く町並み


寺の背後に望む姫路城


善導寺〜姫路城中堀

 姫路城の東、現在の町名でいうと北の五軒邸から南の坂田町、平野町にかけての道筋に、寺院が並び立つ「旧寺町」と呼ばれる一画がある。姫路藩主となった池田輝政が姫路城を築き、町割り(城下町の建設)を行うにあたって、城と城下の中核をなす地域(内曲輪や中曲輪)にあった寺社仏閣を立ち退かせ、城の東の外曲輪に集めて形成したのが「寺町」である。

 このように城下の外縁部に寺院を集め、外部から敵が侵入した場合に寺院を砦として敵に当たらせるという手法は城下町形成の特徴の一つで、多くの旧城下町で「寺町」の存在が認められている。

 姫路の「寺町」の場合、北の五軒邸に、その昔は姫路城が建つ姫山にあったとされる古刹、正明寺のほか妙立寺、妙善寺、国光寺、本領寺、法華寺、妙国寺、大法寺が軒を連ねている。西を向く正明寺以外はすべて東向きに建てられており、淡い色のカラー舗装の道に沿って漆喰塀が続く町並みはしっとりとした落ち着きに包まれ、車の往来も少なく、「城下町を歩く」のシチュエーションにぴったりの雰囲気である。

 また、約300年前の建立と伝えられる趣のある山門を擁する妙立寺の背後には、甍越しに、南側の大手から望む姿とは一味違う白亜の姫路城が姿を見せて、「城下町姫路」を改めて実感することができる。

 大法寺から南へ、市道城南線を渡ると坂田町で、今度は西向きに妙行寺、善導寺と続いていく。善導寺の境内には姫路藩の尊王攘夷派のリーダーで、幕末の歴史を彩った河合惣兵衛らの墓もあるが、鐘楼、本堂、薬師堂が整然と居並ぶ佇まいには市街地の寺院とは思えない情趣があり、構図的にも絵になる。

 善導寺から国道二号を渡ってさらに南に下ると平野町で、正法寺、妙円寺と続いていく。正法寺の境内には高さ2メートルほどの池田輝政の供養塔があり、風化が進んでしかとは読めないが、地輪(台石)の中央に「泰叟玄高居士」、左右に「慶長十八癸丑(みずのとうし)年正月廿四日」と、輝政の法名と命日が刻まれているという。

 ざっと見てきた寺町界隈だが、周辺には現代風の家屋やビルなどもあるので、時代劇のロケ地というわけにはいかないが、少し西に歩けば往時の雰囲気を色濃く残した中濠もあり、旧城下町を舞台にしたドラマや、「城下町を歩く」的な情報番組のロケ地としては大いに魅力があるだろう。

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【開催場所】
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【お問合せ先】
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  午前10時〜午後3時
【開催場所】
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【交通アクセス】
  山陽電鉄「山陽網干駅」下車 
  エコパークあぼしまでシャトルバス運行
【お問合せ先】
  姫路とれとれ市「網干かき祭り」実行委員会
  (エコパークあぼし 環境楽習コーナー)
  TEL 079-272-9166

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